多文化間精神医学会

多文化間精神保健専門アドバイザー 認定資格制度規則

                               平成17年6月10日改正

                                          平成18年3月10日改正

 

第1章 総   則

第1条  本制度は,多文化間精神医学に関する優れた学識と高度の技能および倫理観を備えた専門家を養成し,多文化間精神保健に貢献することを目的とする.

第2条  多文化間精神医学会(以下,本学会)は,前条の目的を達成するため,本学会認定多文化間精神保健専門アドバイザー(Transcultural Mental Health Advisor, TMHA (以下,多文化専門アドバイザー)の制度を設け,認定などに関する規則を定める.

 

第2章 資格認定委員会

第3条  多文化専門アドバイザーの資格認定および関連する業務を行うために,資格認定委員会を設置する.

1.資格認定委員会の委員は理事会が選出し,総会の承認を経て,理事長が委嘱する.

2.資格認定委員会には,委員長1名,委員若干名を置く.

3.委員長は,委員の互選により選出する.

 

第3章 多文化専門アドバイザーの資格

第4条  多文化専門アドバイザーは,次の各項の条件をすべて満たさなければならない.

1.多文化間精神医学臨床または多文化間精神保健相談に5年以上従事した経験を有すること.

2.申請時において,継続して3年以上本学会の会員であること.

3.細則に定めるケースレポート(2編)を提出すること.

4.細則に定める資格認定研修会を受講すること.ただし,長期にわたり海外に滞在しており資格認定研修会の受講が困難な会員については,資格認定申請に限って細則に定める資格認定委員会による別途の審査を資格認定研修会の受講に替えることができる.

 

第4章 多文化専門アドバイザーの資格認定方法

第5条  多文化専門アドバイザーの認定審査を希望するものは,次の各項に定める書類を資格認定委員会に提出しなければならない.

1.多文化専門アドバイザー認定申請書(様式1)

2.履歴書(様式2)

3.ケースレポート(2編)(様式3)

4.資格認定研修会参加証(写し),あるいは資格認定委員会より求められた資格認定研修会参加証に替わる報告書などの書類一式

5.審査料振込証明書(写し)

第6条  申請書類は原則として日本語で記載するものとする.日本語以外の申請書類に関しては,別途,資格認定委員会で協議する.

第7条  多文化専門アドバイザー認定の審査は,資格認定委員会が行い,理事長が承認する.

第8条  多文化専門アドバイザー認定の審査結果は,本学会総会および機関誌などにおいて公示する.

第9条  本学会理事長は,認定審査合格者に対して認定証を交付する.なお認定審査合格者は,認定証の交付を受ける際に,別に定める認定料を納入しなければならない.

 

第5章 多文化専門アドバイザーの認定更新

10条  多文化専門アドバイザーは,5年ごとに更新するものとする.

11条  多文化専門アドバイザーの認定更新を希望するものは,次の各項に定める書類を更新年度の1031日までに認定委員会に提出しなければならない.

1.多文化専門アドバイザー資格認定更新申請書(様式4)

2.認定証(写し)

3.細則に定める学術活動などに関する単位を,過去5年間に20単位以上取得したことを証明する資料

4.更新料振込証明書(写し)

    5.細則に定める資格認定研修会受講証明書(写し)

 

第6章 多文化専門アドバイザーの資格の喪失・取消

12条  多文化専門アドバイザーは,次の理由により,資格認定委員会および理事会の議決を経て,その資格を喪失する.

1.正当な理由を付して多文化専門アドバイザーとしての資格を辞退したとき.

2.本学会の会則に従って,本学会会員の資格を喪失したとき.

3.申請書類に虚偽などが認められたとき.

4.多文化専門アドバイザーの認定更新を行わなかったとき.

13条  本学会理事長は,多文化専門アドバイザーとして不適切な行為のあった者に対して,認定委員会および理事会の議決を経て,資格認定を取り消すことができる.

 

第7章 規則の変更

14条  本規則を変更する場合は,理事会の議決を経て,総会の承認を得るものとする.

 

第8章 付   則

第1条  本規則は,平成1310月1日から施行する.

第2条  本規則の施行に関する細則は別に定める.


多文化間精神医学会

多文化間精神保健専門アドバイザー

認定資格制度規則施行細則

 

 

 

第1条  多文化間精神医学会認定資格制度規則の施行に関し,規則に定められた以外の事項については,本細則に従うものとする.

第2条  資格認定委員会の事務は,多文化間精神医学会事務局において行う.

第3条  すべての申請書類は,書留郵便にて資格認定委員会まで郵送する.

第4条  1031日までに提出された申請に関する審査は,同年の1231日までに終了する.

第5条  すべての審査結果は,本学会総会,機関誌などにおいて公示する.

第6条  多文化専門アドバイザーの認定に必要なケースレポートには次の各項の要件が必要である.

1.診療または相談を担当した事例2例について,原則として各事例ごとに性別,年齢,職業,家族歴,生活歴,主訴,問題発生から来談までの経過,現在の症状または問題点,治療または相談の経過,考察(申請者の多文化間精神医学に対する基本姿勢を含めること)などを2000字以上3000 字以内にまとめる.診療に従事した場合は疾患名,既往歴も記載する.なお事例には集団・組織に関するものも含む.

2.記載する症例は,多文化間精神医学,多文化間精神保健に関連した事例とする.

3.筆頭著者として専門誌または専門書に掲載された多文化間精神医学に関する論文1編をケースレポート1編に相当するものとして,ケースレポートに代えて申請することができる.その場合には,申請の際に論文の別刷または写しを提出する.

第7条  本学会が主催する多文化専門アドバイザー資格認定研修会を1年に1回以上実施する.

第8条  学術活動などに関する単位については,次の各項の規定に従う.

1.学術活動などに関する単位の算定は,次の各項の規定に従う.

1)多文化専門アドバイザー資格認定研修会参加(必須):8単位

2)本学会総会参加:4単位

3)本学会ワークショップ参加:4単位

4)本学会およびワークショップ発表

一般演題発表:2単位,一般演題共同発表:1単位,一般演題司会:1単位,学会・ワークショップ講演:4単位,学会・ワークショップ講演司会:2単位,シンポジウム発表:3単位,シンポジウム共同発表:1単位,シンポジウム司会:1単位,事例検討会発表:3単位,事例検討会司会:1単位

5)資格認定研修会講師または司会:3単位

6)本学会機関誌における論文発表

筆頭著者:8単位,共著者:4単位

7)多文化間精神医学に関する他の専門誌における発表または著書

筆頭著者:4単位,共著者:2単位

2.多文化専門アドバイザーの認定申請および更新に際しては,資格認定研修会に1回以上の参加を必要とする.

1) 長期にわたる海外在住などの理由により,資格認定研修会参加が困難であると認められる場合は,認定申請にかぎり,資格認定委員会による別途審査を申請することができる.審査申請に際しては,海外における活動報告など資格認定委員会が求める書類一式を提出しなければならない.

3.申請の際には,資格認定研修会参加証,総会またはワークショップ参加証,プログラムの当該部分などの写し,論文の別刷または写しを添付する.

4.参加証の再交付は行わない.

第9条  多文化専門アドバイザーの認定審査料,認定料,更新料は次のとおりとする.

1.認定審査料 5,000

2.認定料   30,000

3.更新料   10,000

 

 

 

 

 

多文化間精神医学会

多文化間精神保健専門アドバイザー認定資格制度における

過渡的措置に関する細則

 

第1条  平成169月までの過渡的措置期間中に多文化専門アドバイザーの資格を取得したものについては,平成189月までに履歴書の再提出を求めて5年以上多文化間精神医学臨床または多文化間精神保健相談に従事した経験を確認し,さらに同じく平成189月までに資格認定研修会を受講したときに,専門資格を継続することとする.